ブラジル産業財産庁(INPI)は、商標出願等の審査を優先的に行う「商標優先審査制度(Trâmite Prioritário de Marcas)」について、パイロットプロジェクトのPhase IIを実施しています。
本制度では、一定の要件を満たす商標出願等について、通常とは別の審査ルートが設けられ、優先的に審査が行われます。
Phase IIの対象カテゴリー
2026年4月10日付のINPI規則第66号(Portaria Normativa INPI/PR nº 66/2026)により、パイロットプロジェクトの対象カテゴリーが定められています。
主な対象として、以下のようなケースがあげられています。
- 先使用権に関する主張がなされている場合
- 商標登録を取得することが、公的な補助金や融資などを受けるために必要な場合
- 対象となる商標について、裁判所で訴訟が行われている場合
- INPIの優先審査を受けた特許に基づく製品またはサービスに関する商標の場合
- スタートアップ企業の商標の場合
- オンラインマーケットプレイスで事業を行うために、商標登録が必要な場合
- マドリッド協定議定書に基づく国際登録出願に関連する基礎商標出願の場合
- 政府の許可、認可、免許などを取得するために、商標登録が必要な場合
このほかにも複数の対象カテゴリーが設けられており、それぞれ所定の要件や提出書類が定められています。
申請枠について
INPI規則第67号(Portaria Normativa INPI/PR nº 67/2026)では、Phase IIについて合計3,000件の申請枠が設けられ、以下の2つの期間にそれぞれ1,500件ずつ割り当てられています。
第1期:2026年5月1日~8月31日
第2期:2026年9月1日~12月31日
各期間では、各カテゴリーに最低100件の枠が確保されています。また、申請は受付日時の順に処理され、申請者1名につき最大10件まで申請することができます。
第1期では、「先にその商標を使用していたことを理由に、商標登録について優先権を主張する場合」と「オンラインマーケットプレイスでの事業活動に商標登録が必要な場合」のカテゴリーについて、期間終了前に申請枠の上限に達しました。しかし、これらのカテゴリーを含むすべてのカテゴリーについて、2026年9月1日から新たな申請枠が利用可能となります。
制度の詳細については、INPIのページをご確認ください。